NP STUDIO STAFF日記
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2004年3月20日(土) 桜の季節は・・・。 Nakazawa

何かと気忙しく、暫く書き込みを忘れていたら桜の咲く季節になってしまった。
今にも咲きそうな陽気が続き、今年も4月の入学式頃には無くなってしまいそうだ。
昔から桜は入学式と決まっていたのに、段々季節感がなくなってきた。
あまりにも早すぎて花見の予定も立たず困ったものだ。
(何が困るのか分らないが・・・。)
桜咲く春はまた色々様変わりの季節でもある。
私は今年で永年勤めた写真学校を辞めた。
卒業式で生徒から花束を贈られ、通い馴れた学校を去ることになったが、スタッフや写真塾のメンバーを抱え、本業の仕事を考えると、そろそろとは思っていた。
これまで足掛け30年程いくつかの学校で写真を教えてきたが、基本的には毎年同じことの繰り返しだ。
時代も生徒も変わってきたが写真の本質は変わらない。
いくら宇宙人と呼ばれる彼等を持ってしても絞りとシャッターの関係が変わる訳ではない。
しかし形だけで何も写真を知らない新人類が教育の場を変えてきているのも時代の流れか、そんな環境について行けなくなったのも事実だ。
他に変わったと言えば、某写真家協会の理事選挙が行われ、新たなメンバーが上位を占め現職の票が延びず落選した者もいた。
民主的に行われた選挙でそれ事態に問題はなのだが、ここでも派閥的な動きに先行き少し不安が感じられる。
毎回辞退し参加しない自分に偉そうな事は言えないが人間的に優れた人を応援したい。
俺がオレがの自己中心的な人ではなく、こんな時代だからこそ舵取りを任せられる本気の人に頑張って欲しい。
協会は毎年退会者が増えているそうだが、その中には永年頑張ってきたのにいつのまにか消えて行く人がいる。
何故なのか、一度その人達の意見も聞いて欲しいと思う。
業界にとって多くの人材は大事な宝であり、何でも数だけを入れ替えれば良いと言うものではない。
桜の季節に内輪の暗い話もなんだが、世の中、人で成り立ち人に潰され、無駄な繰り返しをしているようでならない。
スタジオはお陰さまで、何事も無くスタッフも元気に頑張っている。今はそれが何よりだ。
満開の桜の下で景気イイ話をしながらパァーとやりたいもんだ。

2004年3月26日(金) 男の顔 Nakazawa

小雨降る花冷えのなか、いかりや長介の葬儀が行われていた。
家の上空をヘリコプターが舞い、テレビ中継と同時に聞こえてくる。
ウエスタンの時代からドリフターズとしてビートルズの前座をつとめ「8時だよ・・・」を子供達と見た我々の年代には一つの古き良き時代を思い起させる。
しかしそれだけではなく、長サンの遺影から男の渋さをあらためて感じる事が出来た。
コメディアンのドリフとしてテレビで見せる顔と違い、コマーシャルの一場面を思い出させる長サンのベースを弾く顔がとても印象的で、円熟した男を感じさせるものがあった。
決してイイ作り?の顔ではなかったが、歳を重ね磨きのかかった顔は、男の美学を思わせるイイ顔になっていた。
男として総てスケールは違うが、自分もこうなりたいと思わせる顔だった。
雨の中、大勢のファンが賛辞の声をかけ涙で見送っていたが、その多くは、ただの人気コメディアンの死を惜しむだけではなかったであろう。
翌日、後を追うように「太陽に吠えろ」の下川辰平の訃報が流れた。
味のある、いぶし銀の名演技には男の渋さが溢れていた。
円熟した男の顔にはどこか同じ輝きがあり、オーラを感じる。
最近、日本を動かす大企業のトップを何人か撮影した。
皆それぞれ個性をもった顔をしているが、ファインダーの中には強い意志と渋い男のオーラが見事なくらい表れている。
自信をもったイイ男の顔は内面から作られる事が良く分る。
老若男女を問わずイイ男もイイ女も、人としての生き方、信念、プロの技など、何か輝くものをもっている。
歳をとっても磨きのかかった渋い男を目指し、今からでも頑張らなくてはと思う一日だった。

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